2021/08/26 15:22

残暑が厳しいこの頃ですが、メダカライフいかがお過ごしでしょうか?


当店の養魚場には、最近トンボが飛来することが増えてきました。晩夏となり、秋が近づいてきました。シオカラトンボ、アキアカネ、ギンヤンマなどの昆虫が水辺にやってきて繁殖活動が活発に行われる時期ですね。
メダカはトンボの成体(親)に直接食べられることは無いと思っていただいて良いですが、トンボの幼体(子)であるヤゴに食べられてしまうことがあります。ヤゴは強くて長い顎を持っていて、小魚や水棲昆虫やオタマジャクシなどをその顎で捕まえて食べます。

  
写真左から出典 : すべてCC PDM 1.0

他には地域によってはタガメやタイコウチ、ミズカマキリ、ゲンゴロウなど肉食の水棲昆虫は日本に多くいます。これらは羽を持っていて、餌を求めて水場に飛来します。もし、水田や里山に近い場所で飼育されている方は、これらの水棲昆虫にも注意が必要です。

  
写真左から出典 :タガメ "LennyWorthington / CC BY-SA 2.0", ミズカマキリ "06l2206l / CC BY 2.0", ゲンゴロウ "yto / CC BY 2.0"


ここでは、多くの屋外メダカ飼育者が警戒しているヤゴについて考えてみたいと思います。

ヤゴはトンボの子なので、トンボが産み落とした卵から生まれます。ではトンボの卵はどこに産み落とされるのでしょうか?そしてどのようにして産み落とされるのでしょうか?これを知ることがヤゴ対策に重要です。

親トンボは卵を水中や植物などに産み落とします。メスはお尻の先端から放卵します。
卵を産む場所としては、水辺の植物に産む方法、水中に直接産む方法などあります。

水辺の植物に産む方法として、植物の表面にくっつけるタイプの産卵方法と、植物の茎などの中に産みつけるタイプの産卵方法をとるトンボがいます。
さらに、水上や水中に潜って植物に産みつけるトンボが多いです。
レアなケースですが、高い木の枝に卵を産みつけて、孵化した幼体(ヤゴ)が枝から落水して水中に入る成長過程をとるトンボもいます。

水中に直接卵を産む方法として、大きく2種類の産み方に分けられます。
1つ目の方法を見たことがある方もいるかも知れませんが、メスがお尻を水中につけて卵を産みます。公園の池などでも見ることができますし、非常に分かりやすい産卵方法ですね。
2つ目の方法は知っていないとなかなか産卵中かなとは想像しにくいですが、メスは空中を飛びながら卵を水面めがけて産み落とします。よく空中で一時停止(ホバリング)しているメスがいますが、産卵中の可能性があります。

メダカ飼育をする上で知っておくべきトンボの産卵方法は、水上の植物に産みつける場合、水中の植物に産みつける場合、水中に産みつける場合です。
他には泥の中に産むトンボがいたり、草むらに産むトンボがいたりしますが、一般的なご家庭でのメダカ屋外飼育では意識しなくても良い産卵方法と思います。
マンションやアパート、一軒家の庭や軒先、ベランダなどの屋外でメダカ飼育をしている方は、以上のようなトンボの産卵方法を知っておけばヤゴ被害を最小限に食い止められると思います。

それでは、具体的にヤゴ対策として何をすれば良いのでしょうか。

答えは簡単です。飼育容器にフタや波板、防虫ネット、すだれなどをしましょう。
注意点としては、フタをした場合には密閉し過ぎてしまうと風通しがなくなってしまい、水中が酸素不足になりやすくなります。
ご利用の飼育容器、飼育環境に適した方法を選んでみてください。

当店「招福メダカ」では、屋外養魚場で日光を浴びて健康的に育っているメダカを販売しています。
オンラインショップがありますので、よろしければ当店自慢のメダカをご覧ください。

  

今回の記事が、より充実したメダカライフの参考になれば幸いです。